ポジティブ学級日誌

    enjoy climax

    

ナイフ 感想

「悪いんだけど、死んでくれない?」

さっき読み終わった本
重松 清の「ナイフ」の感想

web拍手 by FC2

 



「いじめ」を題材にした短編集です

『ワニとハブとひょうたん池で』
『ナイフ』
『キャッチボール日和』
『エビスくん』
『ビタースィート・ホーム』

の5つが収録されています


・ワニとハブとひょうたん池で

ある日突然、理由もなくクラス全員からハブられた少女が主人公の話

いじめられてる事を親にも相談出来ずに抱え込んでしまい、
「親には知られたくない」って怯える部分が妙にリアル

……なんだけど、
「あんた、今日からハブだから」というのが物凄く古臭いというか現実味がないというか……

刊行されたのが1997年だから多少古いのは仕方ないけど
それにしても「あんた、今日からハブだから」というセリフは妙にリアリティに欠ける感じがしました

話自体はとても良かったです
終盤、いじめの標的が二転三転していくのが面白かったです


・ナイフ

中学3年生の息子を持つ父親が主人公の話
「私はナイフを持っている」というのを繰り返し強調するのが好き
ラストに関しては、収録されている5作品の中で一番良かったです


・キャッチボール日和

凄惨ないじめを受けている少年、の幼馴染の少女が主人公

ひとつ前のナイフで親子の絆を見せられたかと思えば、
息子のことを全く理解出来ない父が登場
気合と根性論で更に息子を追い詰めていくのが現実でもありそうで恐ろしかったです

主人公の少女がとにかく可愛かった
5つの中で一番キャラが立っている主人公だったと思います

あと個人的な感想だけど
公開○○ニーさせられている少年を助けることも出来ず、
ただ傍観してしまう少女っていう図が非常にエロかった
後になって「この子の○○○○○見ちゃったんだ……」と思ったりする部分も良い

※アレな感想なので白字にしてます。ドラッグしてね


・エビスくん

『ガンジー』というあだ名をつけられるほど人の良い小学生が主人公
難病を患う妹に「親友のエビスくんを連れて来てやる」と約束するけど
エビスくんからいじめられてしまうようになってしまい……という話

『ナイフ』の中で一番好きな話です

ちょっとベタな感じはしたけど、終盤の展開は結構感動しました

いじめを受けていてもエビスくんのことを友達だという主人公の気持ちや
主人公が何故あんなにも人の良い性格なのかが事細かに書かれていて、
非常に感情移入がしやすかったです

ラストで「エビスくんも不器用だったんだな」と思わせて終わらせるのも良い


・ビタースィート・ホーム

他の4作とは違って、いじめではなくモンスターペアレントを題材にしている話
小学4年生の娘を持つ父親が主人公

水原先生や主人公の奥さんの傍若無人っぷり
主人公の煮え切らない感じがものすっごいリアル

娘の日記からどんどん話が膨らんでいき、収拾つかなくなるんじゃと思ったんですが
ラストはかなりあっけなかったです。良い意味で
いくら指摘されても日記の書き方を変えなかった理由が
物凄くしょうもないのは、いかにも子供っぽくて納得してしまいました。なんか懐かしさすら感じた……



以上、5作品の感想でした

ビタースィート・ホームだけは違いますが、
どれもいじめを題材にしているのに、どれも全く違うタイプの話で凄く面白かったです

ナイフ→キャッチボール日和→エビスくんと読んでいくと
「本当に同じ作者なのかこれは!?」って思うくらい話の雰囲気が違ってて飽きません
短編集で、尚且つとても読みやすい文章だったので是非オススメしたい一冊です

ナイフ、面白かったです!





エビスくんが一番好きな作品だけど
是非ともキャッチボール日和を推したい

関連記事
スポンサーサイト
この記事のタグ 感想重松清ナイフ

PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する