
ジャンルはミステリー・サスペンスらしいですが
例によってミステリー要素は殆どありません
生物兵器『K-55』が盗まれてしまったので、
隠し場所を突き止めて取り戻そう、というのが話の主軸
K-55の隠し場所は雪山の中
気温が上がってしまうと容器が溶け、空気中に病原菌がばら撒かれてしまいます
手掛かりは『雪山』と『木に吊るされたテディベア』のみ
K-55を盗んだ犯人を捕まえた方が手っ取り早いんじゃね?と思うかも知れませんが
そういう訳にはいきません。物語前半で犯人はいなくなります
犯人がいない、というのがこの物語のミソですね。ありそうでなかった展開なので面白いです
それからテディベアの行方も面白い点
登場人物達はK-55を見つける為にテディベアを探すのですが
逐一、読者視点でテディベアの行方が分かるので
すれ違いのようなハラハラ感が楽しめます
あと東野作品らしい人間ドラマも健在
K-55関連の話以外にもいくつかの事件が絡んでいたりして飽きませんでした
ただ全体として見ると盛り上がる場面が少なくてちょっと物足りなかったかも
ラストはギャグっぽい感じでしたが見事でした
調べてみたら『白銀ジャック』って本の続きだったらしい
続けて登場したキャラがいる程度らしいけど
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